ALEXIS TAVELLA – AGUABEMBE(YUNTA)
アルゼンチンモダン・フォルクローレシーンにあって、Cribas(クリバス)はとても信頼されるキーワードのようにも感じる。2015年にデビュー作「LA HORA DIMINUTA」をリリースして以降、ファースト含めた3枚の作品はいづれも、歌心と有機的で複雑に絡み合う楽器のアンサンブルが見事で、間違いなく今後もアルゼンチンの芳醇な音楽シーンの一翼を担う存在となるはず。
そんな、クリバスのピアノ・ヴォーカルを担う、フアン・フェルミン・フェラリスが自身のレーベルYuntaを立ち上げ、その記念すべき第1弾リリースに選んだのが、アルゼンチンはエントレ・リオス州出身の、アレクシス・タベージャ。フアン・フェルミン・フェラリス自身がプロデュースを手掛ける「AGUABEMBE」は、デビュー作とは思えない素晴らしさで、Cribasの作品群にも勝るとも劣らない、歌と演奏を堪能できる。
ピアノ、歌、コントラバス、パーカッションと全て自身で多重録音し演奏しているという多彩ぶりですが、まずは、この作品の持つ、穏やかで、ピースフル、そして軽やかな気持ちにさせてくれるムードはたまらなく良い。全編アレクシス・タベージャの歌と、ピアノを軸としており、アフロ・ラテン由来のリズムを取り入れたシンガーソングライター的で聴き心地良い作品なので、ラテン語圏の作品に馴染みない方でも、彼の音楽の持つオーガニックでボーダレスな魅力にぜひ触れていただきたいものです。
ミックスとマスタリングを手掛けているのはクリバスのギタリストでエンジニアも務めるニコラス・パディン。これはアカ・セカ・トリオやカルロス・アギーレ、ルス・デ・アグアなどのアルゼンチン音楽リスナーは要チェックですよ!
01. La tarde la flor
02. Mirar el hoy
03. Las hojas
04. Nombres
05. Sigo el movimiento
06. Constantinopla
07. De nada y de nadie más
08. Abril
09. Colorear los días
10. Un diamante
11. Un viaje más
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