Chantal Acda「Live in Munster」〜ライヴならではの幻想的でエモーショナルに広がるバンドアンサンブル
ベルギー在住オランダ人女性シンガー・ソングライター、 Chantal Acda(シャンタル・アクダ)のライヴ作品「Live in Munster」が、Glitterhouse Recordsよりリリースされました。全6曲中、4曲が、Peter Broderick、Shahzad Ismailly、Valgeir Sigurdssonらが参加し話題となった「The Sparkle In Our Flaws」からとなっていて、今年(2016年)4月にドイツのミュンスターで行なわれたライヴ音源を収録したものです。
2014年にも、Chantal Acdaは、ライヴ作「Live In Dresden」をリリースしていて、その時のメンバーであるAlan Gevaert, Chantal Acda, Eric Thielemans, Gaetan Vandewoudeは引き続き本作にも参加し、「The Sparkle In Our Flaws」に参加していた、Niels van Heertumが加わったこと以外は何ら演奏者に変わりはないのですが、「Live In Dresden」での、Chantal Acdaの持つ、アコーステックな感覚と、静寂と幻想的なイメージを重視した、参加者のキャリアから想像すると、ちょっと大人しめな演奏が印象的だったんですが、本ライヴ作では、バンドメンバーもツアーを経てバンドのまとまりとともに、演奏者それぞれの個性が反映されるようになっていて、フリーキーでオルタアティヴな演奏から繰り出される、質感は、まさにライヴならでは。よく聴くと凄まじいインプロゼーションを含みながら増幅されるバンドならではの力量を聴かせてくれます。そんな中にあっても、Chantal Acdaの凜とした歌の持つ佇まいというのが相変わらずなのがすごいのですが。