静寂がもたらす癒やしの探求を経て辿り着いた、内なる自分と向き合える、淡いノスタルジー
スペインのバンドUrsulaの中心人物、David Corderoの最新ソロ作「El Rumor del Oleaje」が、Home Normalよりリリースされます。
Ursulaは、90年代から活動を続けいている、David Corderoをメインとした、ヴォーカルも入ったポスト・ロックスタイルでの作品をリリースしていたのですが、2009年の「Mejor seguir al silencio」(.tape.が参加)あたりから、エレクトリック〜アンビエント寄りの流れとなり、2010年の「Hasta que la soledad nos separe」、翌年リリースのEP「0」では、ポストクラシカル〜アンビエントな路線に。その後は、Marco Serrato(Orthodox)とのエクスペリメンタル〜ダークアンビエントデュオ、Jacobやソロ活動が中心となっています。
「El Rumor del Oleaje」は、2013年に、dot tape dotとのコラボ作品「Brumaria」(これはオススメ!)のカセットリリースと、「Orensanz B.S.O.」というシンフォニックなドローンが4曲収録のEP作品を出して以来、3年ぶり(2016年リリース予定だから)となります。
「El Rumor del Oleaje(波の音)」と題されただけあって、スペイン各地で採取した水の音のフィールドレコーディング(曲名には録音場所が記されています。)を所々で配置し、ギター、ベース、キーボード、コーラスなど、これまでの作品で聴かれた、ポストロックなバンドサウンドとはまた違った、オーガニックでシンフォニックなサウンドは、内なる自分と向き合える、淡いノスタルジーが緩やかに包み込む。その響きは、彼の求めるところの、”静寂がもたらす癒やしの探求”の一つの成果なのかもしれません。その作品の素晴らしさは、アルゼンチンの federico durandさんもHome Normalのサイトで、コメントを寄せているほど。
この作品のパッケージは、水の音を録音する際に一緒に同行し撮影されたJuan A. Romeroによる写真をおさめた8ページブックレット付の、4パネルカードパッケージと、手が込んでいます。
1. Rio Salado – Conil
2. La Casería – San Fernando
3. Peine del viento – San Sebastian
4. Ereaga – Getxo
5. Hondartzape – Mundaka
6. Punta del boquerón – San Fernando
7. Faro de Trafalgar – Barbate
8. Gaztelugatxe – Bermeo