ポートランドの老舗レーベルHush Recordsより、ロシアはサンクトペテルブルクの若手ピアニスト、Igor Khabarovの6曲入のワールドワイドでのデビュー作品「BE」がリリースされました。
かつては、ピーター・ブロデリックやニルス・フラーム、RAUELSSONらの作品をリリースしていたので、少しポストクラシカルなイメージも時にはありましたが、本来は、Norfolk & Westernや、THE DECEMBERISTS、Laura Gibsonなど、フォークやカントリーなど、ルーツに根ざしたアメリカーナな作品をリリースしているレーベルで、ポストクラシカル作品は、2010年にリリースされていた、NILS FRAHM & ANNE MÜLLER「7FINGERS」以来となるでしょうし、純粋にピアニストのソロ作は初めてかも。
まさにNILS FRAHMやGOLDMUNDを彷彿とさせるピアノの演奏は、ミニマルなフレーズと共に、ナイーヴな感性が反映された、切なく美しい旋律が静寂のひとときを心地よい感傷に浸らせてくれます。あえて個人的に言うなら、コンパクトにまとまっているんですが、曲構成がちょっとあっさり&淡白かな〜というところがあったので(全曲で約26分くらいですからねぇ〜)まだ演奏全体からNILS FRAHMのような、えも言えぬ凄みみたいなものが伝わるものではなかったのですが、ただやはりフレーズのひとつひとつからは、非凡な演奏技術とセンスは十分に伝わってきます。今回、Hushが並々ならぬ期待を持って送り出しているところを見ると、今後の活躍が大いに楽しみです。
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