Antonymes「At This Time Of Year」〜美しきメランコリーが紡がれた聖夜のメロディー
text : Kenji Terada (PASTEL RECORDS)
今年4月に、新作「(for now we see)theough a glass dimly」をリリース予定の、ウェールズのアンビエント・アーティストIan M HazeldineによるプロジェクトAntonymes。彼のリリースは、全く外れがないので、新作も期待大なんですが、その前に、昨年の12月に、「At This Time Of Year」という5曲入EPがリリースされています(デジタルダウンロードのみ)。
過去に発表されている楽曲なんですが、それぞれが、クリスマスソングだったんですね。ピアノ、ストリングスによるゆったりと鳴らされるクラシカルなナンバーと、やわらかなノイズを含む、電子音のテクスチャーとフィールドレコーディング、荘厳なシンフォニーがミニマルに降り注ぐアンビエントは、切ない美しさとともに、この作品独特の、ほのかな温もりに包まれます。
2016年01月11日 | Posted in 音楽レビュー | タグ: Antonyms, At This Time Of Year, Ian M Hazeldine | Comments Closed
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