Harnes Kretzer & Niklas Paschburg「Beneath A Blanket」〜淡々としたまどろみに包まれる繊細なピアノ・アンビエント

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text : Kenji Terada (PASTEL RECORDS)

この公園喫茶でもご紹介した(過去記事はこちら)、ドイツはニュルンベルクの若き作曲家であり、Unperceived Recordsのオーナーとしての側面も持つ、Harnes KretzerとNiklas Paschburgのコラボレーショントラック「Beneath A Blanket」が公開されています。

Niklas Paschburgはドイツのハンブルグのピアニスト/作曲家で、2014年にUnperceived Recordsより、「DAWN」という3曲収録の作品をリリースしているだけなんですが、Nils FrahmやOlafur Arnaldsにインスパイアされたという、彼のスタイルは、クラシカルをベースとしながらも、ドイツの音楽家の根底にあるかのような、自然と浮かび上がってくるジャーマン・エレクトロな要素を持った、ミニマルな部分とメロディアスなドリーミーさが折り合ったもの。goldmund〜heliosファンなんかも是非チェックしてほしい、今後密かに注目したくなる音楽家なのです。

Nils Frahmが提唱するピアノデイに合わせるかのように(Niklas Paschburg自身ピアノデイに合わせた楽曲「Tape」を公開しています)、この2人のコラボレーションが1曲公開されたわけですが、この1曲だけでも今後この2人のアルバム作品としても是非聴いてみたくなるような素敵なものでした。

まるでFederico Durandを思わせる、繊細でほのかな灯りのようなエフェクト処理されたピアノの音色が聴こえてくる。それが、ゆっくりとやわらかなメロディーの断片となって徐々に途中で重なり合いながら挿入されるアコーステックピアノとともに、ドリーミーかつ浮遊感あふれる空間を生み出してゆく…。淡々とだけど、その淡々としたまどろみに包まれる感じが、たまらなく愛おしく、いつまでも浸っていたくなるアンビエント・サウンドなのです。

2016年03月30日 | Posted in 音楽レビュー | タグ: , , , Comments Closed 

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