元CD/レコード店店長が、わりと真面目に結婚式BGMを考えてみた。【その1】
職業柄、時々相談されるのですが、結婚式でのBGMセレクト(葬式のBGMのセレクトもありましたが…)。つい先日も数カップルの知り合いから、なんか良いのあったら教えてよ~なんて言われて、正直困ってます。なんせ、バリバリのラブソングなんて扱ってないし…。
たいていは、本人たちの思い入れのある曲(デートで良く聴いていたとか、二人が共通して好きな音楽とか)が新郎新婦入場で使うものなんですが、話のついでと言っちゃなんなんですが、ちょっと個人的に結婚式の音楽を何の制約もない条件で選曲してみようかと思います。
■迎賓
ゲスト同士のあいさつとか歓談などで、基本音楽を聴いてもらうというのはほとんどないかもしれないので(自分も招かれた際は、こんな音楽流れてたな~なんて思いだすこともない)和やかな雰囲気がキープできれば…ということで、こちらの作品をチョイス。
Andre Mehmari Na Ozzetti / Piano e Voz
サンパウロの作曲家/ピアニスト、アンドレメーマリによるピアノ(この作品はピアノに専念)と、ナ・オゼッチのヴォーカルによるデュオ作(2005年作)。エレガントさを失わない、クラシカルとジャジーさがバランスよく折り合った、清楚で美しい作品です。
■新郎新婦入場
ここはある意味、まだお酒も回り始める最中の頃だし、注目度もかなり高い。音楽も割と聴いてもらえる状況なので、いろいろ考えてみましょう。
やはりアップテンポな曲が良いんだろうけど、まず一つ目のチェックは、演奏時間について。会場にもよるけど、登場してから、新郎新婦の着席までの時間が結構長かったりすることがあって、短い曲だと、着席まで持たない場合がある。おそらくその場合は、リピートしてくれるかもしれないけど、私としては、なんとか着席あたりで約5分以上の曲を選びたい。
それから歌詞の内容もチェックしておきましょう。インストの場合は、曲タイトルなど。
ということで選んだのが、
The Future Sound of London「The Isness」から“Divinity”を。
■乾杯
これは悩むな~ベタで明るく盛り上がるポップなやつがいいかもしれないけど、なんかひねりも欲しい。かといってイントロが静かで、なかなかメロが始まらない曲は、乾杯の後に静かな間ができてしまう。ということで、ここは、ケルンミニマリズムの最高峰・Mike InkことWolfgang VoigtのStudio 1名義での12”EPシリーズからセレクトした唯一のCD作品Studio 1から、1曲目の”Neu 1(green)”を。
http://www.kompakt.fm/releases/studio_1
■ケーキカット
これはみんな写真撮りまくる時なんで、とりあえずみんな曲は聴いてないし。和やか&ハッピーな雰囲気を壊さない程度で、起伏がありキャッチーな曲だったらなんでも良いかな~。ここは、ALZO & UDINE(アルゾ&ユーディーン)の唯一のアルバム「C’MON AND JOIN US!」から、”Something Going “を。
ちょっと選曲が疲れたので、中座~再入場~花嫁の手紙~送賓などは、次回で。しばしお待ちを(待ってない?)。