krankyレーベルを代表するグループの一つ、Brian Macbride、Adam Wiltzieによる、Stars of the Lidの2007年にリリースした今のところ最新作「And Their Refinement of the Decline」がアナログ3枚組でリイシューされました。
今や、すっかりAdam Wiltzieの参加しているプロジェクト、A Winged Victory For The Sullenの知名度の方が上がってしまいましたが、Stars of the Lidは間違いなく昨今のドローン〜アンビエントの流れをくむジャンルでの最重要グループと言えるでしょう。「And Their Refinement of the Decline」は、そんな彼らの、そして、長年共にしてきたレーベル、krankyのカタログ100番目となる、記念碑的作品ともいうべき最高傑作。
後にも先にもこれ以上の内容の作品は本人たちですら作れるかどうかわからないくらい、グループの成熟度と、チェレンジが相まったこの時期でないと生まれ得ない充実が凝縮された作品なのです。5年もの歳月をかけて、丹念に制作された、多数の楽曲は2時間を超える大ヴォリューム!ただ単にアンビエントという決まり文句で自分たちの音楽が結び付けらることへの不満などから、この作品ではよりメロディックな展開が広がり、弦楽器、管楽器、ハープなどで編成された、オーケストラが壮大な叙情詩のように広がる鳥肌が立つほどの神聖なハーモニーは、ドローン〜アンビエントという言葉を超えた美しさ。2007年の作品ですが、未だ最新作で最高傑作なのです。