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Stray Teories『All That Was Lost』(n5md)

流麗なギターとエレクトロニクスによるシネマティック・アンビエント・サウンド

ニュージーランド在住オーストラリア人アーティストMicah Templeton-Wolfeのソロ・プロジェクトStray Teoriesのサードアルバムが n5MDからリリース。

映画音楽や音楽アプリ向けサンプルも作るクリエイターでもありますが、そんな彼のサウンドは、流麗なギターやシンセ、ピアノとエレクトロニクスが優美に交わりながら、まるで蜃気楼のようなシネマティックなムードから、繊細でかつインティメイトな雰囲気とともにメランコリックな旋律がじわじわ心に沁みる。ノンビートのシネマティックなサウンドスケープは、同レーベルのLast Daysを思わせるけど、もう少しシューゲイズ・エレクトロニカな感じでしょうか。ラストナンバーまでは陰影のコントラストと美しい旋律のノンビートのアンビエントナンバーが続くのですが、ラストの”us”では、ミッドテンポなビートを絡めながら、なんとも言えない解放感と高揚感をを生み出してゆく。オール・ザット・ロストは言葉だけ捉えると否定的な意味にも捉えることができますが、ここで流れる、流麗なギターとエレクトロニクスによるシネマティック・アンビエント・サウンドは、これまで過ごしてきた時間と空間を、慈しんでいるようにも聴こえ、それがこの作品の親しみやすい要素にもなっている。

01. How Long
02. Challenge
03. Nightstate
04. Leave
05. Begin
06. Embrace
07. All Our Tears
08. Us

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