今年に入って、カナダより新しいレーベルをスタートさせたとのインフォメールをもらったのですが、それがModerna Recordsというレーベル。既に5タイトルほどリリースを重ねているのだけど、フィジカルなリリースはなく、また、アルバム単位でのリリースではないので星の数ほどあるネット中心のレーベル程度かな?と思ってたのですが、そのニューリリースインフォにカナダ出身、レイキャビク在住のチェロ奏者/作曲家Veroníque Vakaの名前があってむむ!となったわけです。
Moderna Recordsは、レーベルカラーを印象づける統一感あるモノクロベースのアートワークの佇まいも美しいのですが、音楽の方も、クラシカル、エクスペリメンタル、アンビエントを中心としたいわゆる商業ベースのポストクラシカルなものとは違うレーベルで、正直聴く人を選ぶレーベルかと思うのですが、Veroníque Vakaはぜひ注目してもらいたいアーティストです。
これまで、Veroníque名義で2013年に、「Tveir heimar EP」という作品をリリースしています。
この作品には、公園喫茶でも取り上げたOskar Schusterがピアノで参加していて、北欧音楽好きにはきっと琴線に触れるであろう旋律を聴くことができます。また同じ年に、アイスランドのMöller Recordsよりレーベルの共同運営者でもある Árni GrétarのプロジェクトFuturegrapherと、日本人アーティスト、Gallery Six(Hidekazu Imashige)とともに「Crystal Lagoon」という作品に参加していてこちらもぜひ。
そしてModerna RecordsからリリースされるVeroníque Vaka最新作「Erlendis」では、アイスランドのGreenhouse Studiosでレコーディング、もちろんスタジオマネージャーでもあるPaul Evansや、Alex Somersと数多くの名作にかかわる2人がサポートする体制で制作されています。今のところ、「Erlendis」からは”Minning um Himinn”1曲だけの試聴しかできませんが、より弦楽器の繊細さとスケールが増していて、これを聴くだけでも作品への期待が高まってきます。