フィンランドはヘルシンキのジャズレーベル、we jazz records。北欧ジャズの系譜を引き継ぎながらも、インプロヴィゼーションを中心に構成された熱のこもった演奏がリリースするどのタイトル作品にも展開されている。
北欧ジャズというと、ちょっとおしゃれなジャズをイメージしてしまいがちですが、we jazzのリリース作品に触れるとちょっとキツイかも。だけど刺激に満ちた演奏は是非とも触れてほしいです!
今回入荷は、Ilmiliekki Quartet、OK:KO、Terkel Nørgaardの3組。
Llmiliekki Quartet「Land Of Real Men」
Ilmiliekki Quartetは、70年代にプログレッシブロックバンド、Wigwam (ウィグワム)というバンドで大活躍した、ペッカポヨーラの息子Verneri Pohjolaがトランペットで参加。フリー・ジャズのような即興演奏と、現代音楽にも通じるようなミニマリズムがありながらも、叙情的な聴き心地の良さも併せもった非常に才能あふれるグループです。
OK:KO「Syrtti」
ドラマー/リーダーのOkko Saastamoinenを中心に、数多くのセッションへ参加しているサキソフォニストJarno Tikka、ベーシストMikael Saastamoinen、ピアニストToomas Keski-Sänttiによる北欧ジャズ・シーンの注目カルテットOK:KOの2ndアルバム。同じレーベルからリリースしているIlmiliekki Quartetにも通じる現代的なアプローチに、スピリチュアルな感性が継続的な活動を通じて研ぎ澄まされたバンドアンサンブルの中で、見事に結びついています。うっとりするベッドルームなジャズ・サウンドまで彼らのセンスが如実に表れた力作です。
Terkel Nørgaard「Terkel Nørgaard with Ralph Alessi」
デンマーク人ドラマーTerkel Nørgaardが自身のトリオを率い、アメリカ人トランペット奏者でECMにも録音を残すRalph Alessiを迎えて制作したアルバム。北欧らしいソリッドな質感かつデリケイトなタッチのドラミング、ミニマリズム的美学とインプロヴィゼーションの緊張感を漂わせるトランペットの研ぎすまされた演奏、モダンなハーモニーで曲の輪郭を描くピアノと ダブル・ベース。渋いけど熱い!