来日直前!Erik K Skodvin「Flame」~漆黒の闇を映し出す美しき実験精神

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Sonic Piecesジャパン・ツアーの一員として、Otto A Totland、Rauelssonとともに来日する、Erik K Skodvin。実は、Sonic Piecesのオーナー、Moniqueさんのインタビューでも少し触れられていますが、彼女が最も信頼できる人物としているのが、Erik K Skodvinなんです。

▼Erik K Skodvin
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彼は、ノルウェー出身で、ご存じのとおり、Otto Totlandとともに、エクスペリメンタル・アンビエント・デュオ、Deaf Centerで活動していたり、自身のプロジェクト、Svarte Greinerとして活動しています。また、Rafael Anton IrisarriSimon ScottJasper TXのリリースで知られ、暗黒クラシカル・アンビエント~ドローンでお馴染みのレーベル、miasmah recordingsのオーナーでもあります。

▼Deaf Center
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こういった流れでお話していくと、Erik K Skodvinさん、エクスペリメンタルってどういう意味?って方には、正直、受けが悪るかったりするんですよね(笑)。確かに、Svarte Greinerでの戦慄の暗黒サウンドスケープは、決して多くの人に聴いてください!なんて言いません。ただ彼の迷いのない冒険心は、作品をリリースするごとにますます磨きがかかっているのも事実なんですね。で、そんな中、Sonic Piecesより、2010年に、本人名義の作品「flare」を発表します。

ピアノ、アコーステックギター、ヴァイオリン、チェロなどの生楽器をデジタル処理することなく、仕上げられており、Svarte Greinerで聴かれるものとは、また違った、張りつめた緊張感の中にもより生々しくパーソナルな側面が浮き彫りとなっていて、それがサウンドの奥行きを与え、すごく聴き応えのあるものとなっています。不穏さというものはあまり感じられず、逆にどんどん引き込まれてゆく…。まあ十分暗いんですが、漆黒の闇の持つ美しさと、彼の実験性が生み出すサウンドにいつしか魅了されてしまうんですよね。そして、Otto A Totlandとのスプリット7″に続いて、この春リリースされた彼の最新作が「flame」です。

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BeatplanetやFour Seasons In One Dayというバンドに参加し、nils frahmとのコラボ作品でもお馴染み、ベルリン在住のチェリストanne müllerと、Timber Timbre, Forest City Loversというグループや、 Peter Gabriel ‎といった大物の作品他、数多くの作品に参加している、ヴァイロリニスト、Mika Posen、そして、Machinefabriekとの共作で、Sonic Piecesや、Home Normalからもリリースしている、Gareth Davisがクラリネットで参加しています。

サウンドの方は、「flare」の世界観を引き継ぎつつも、パーカッシヴなリズムがジャジーに、そしてミニマルに響き、よりポスト・ロック的な、ジャズ、エレクトロニカ、ロック、実験音楽を折衷させた、幻想的かつスリリングなアンサンブルは、誤解があるかもしれないけど、思った以上に聴きやすい。ピアノのしっとりと美しくも旋律、まるでLOREN MAZZACANE CONNORSを思わせる、孤高のダークさとミステリアスさに包まれたブルージーなギター、そしてゲストの演奏それぞれが、寡黙にして恐ろしいほどまでに饒舌。映画や光、影といったイメージに大きく触発されるという自身の音楽の世界観と、豊かな実験精神によって、より具体的に作品として提示した会心の作品ではないでしょうか。

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Erik K Skodvin「Flame」はPASTEL RECORDSでご購入頂けます!

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何度も繰り返しになりますが、Sonic Pieces ジャパンツアーの日程は、下記画像クリックしチェックしてみてください!!!ちなみに奈良はこちらです。まだ予約大丈夫ですのでよろしくお願いいたします!
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2014年04月16日 | Posted in 音楽レビュー | タグ: , , , Comments Closed 

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